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早期退職に乗るか?退職金の手取り額を知っておこう!

昔は早期退職と言えば

 

リストラや肩たたき

 

の代名詞のように使われましたが、昨今では、一般的になりつつあります。

 

実際にリストラの一環としてやる会社も多いですが、

 

人事制度として導入している会社も少なからずあります。

 

45歳を超えて、もうサラリーマンは辞めて、独立したいと思っていますか?

 

もう、大きな会社でしがらみの中で生きるのではなく、ベンチャーなどで裁量を持って働きたいですか?

 

そんな人たちにとっても大事な

 

退職金

 

退職金は、普通のお給料やボーナスとは税金や社会保険の考え方が違うってご存じでしたか?

 

一生に一回受け取る機会があるか、ないかのことなのであまりご存じない方も多いのではないでしょうか。

 

退職金をあてにしてたのに、税金が引かれたらこれしか手元に残ってない!

 

なんてことにならないように、しっかり勉強して、不安のない退職プランを練りましょう。

 

 

サラリーマン・ウーマンの不安や悩みを解消する!

併せて転職16回。サラリーマン・ウーマン達のコンサルタント

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略してプロサラの阿部です。

 

 

 

1. 最近の早期退職

 

東京商工リサーチによると、2017年に希望・早期退職者募集の実施を公表した主な上場企業は、

 

前年より7社増の25社

総募集人数は3,080人

 

だそうです。

 

これは、募集を実施しているので、リストラとしての早期退職の募集なのでしょう。

 

上場企業だけで年間3000人の募集をしてます。

 

中でも、2017年は

 

カメラのNiconが1000人の早期退職を募集しました。

 

しかも対象年齢は40歳以上

 

上場企業だけでもこれだけの早期退職を募集してるのですから

 

日本全体では相当数の早期退職の募集が行われています。

 

あなたが勤めている会社の上層部や人事も、早期退職の条件を詰めているかもしれない!

 

それだけ、早期退職は身近な一般的な制度になってます。

 

今日、会社から早期退職の募集要綱が発表されたら、どうします?

 

 

2. 早期退職の退職金

 

早期退職では、通常の退職金に

 

割増退職金

 

が加算されることが多いですね。

 

割増退職金は、月給の1年〜2年分を上乗せする会社が多いようです。

 

2017年に早期退職を募集したNiconやスズケンは

 

Niconは平均約1460万円

スズケンは平均約730万円

 

を割増退職金として加算しています。

 

この、割増がいくらか?

 

も早期退職に乗るか乗らぬかの判断材料になりますね。

 

 

3. 退職金の手取額計算方法

 

実際に支給される退職金の額がわかったとしても、

 

給料みたいに額面と手取りに大きな差があっては退職後の生活に支障が出ます。

 

しっかりと知識として持っておきましょう。

 

① 基礎知識

まず、税金を考える上では

 

給料は給与所得

退職金は退職所得

 

に別けられて、税金の計算方法が異なります。

 

そりゃあそうですよね。

 

長年勤めて来てやっと手にする退職金から税金ばっかりふんだくられたらたまらない

 

その辺は国も考えていて、退職所得に対する税金は、ほかの所得の税金と比べても優遇されています。

 

② 引かれる税金

次に引かれる税金ですが、

 

退職金から引かれる税金は

 

・所得税

・住民税

 

の2つです。

皆さんの毎月の給料から引かれているものと同じです。

 

退職金から引かれる税金も給料と同じくこの2つになります。

 

③ 社会保険

毎月の給料からは社会保険料が引かれてますよね?

 

しかも、クソ高い!

 

しかし、ご安心下さい。

 

退職金からは社会保険料は引かれません!

 

ってことは、退職金の手取り額は

 

税金のことだけを心配すれば良い!

 

④ まずは退職所得の計算から

 

税金を計算する上で、知っておかなきゃならないのが、

 

退職金の税金は退職所得に課税される

 

わけわからないですよね。

 

退職所得とは、

 

退職金(額面)から退職所得控除を引いた金額の1/2

 

になります。

 

給料にも給与所得控除ってのが実はあるんですが、

 

退職金の場合は、長年勤めてきた恩恵からか、控除額が大きい

 

んですよね。

 

計算方法は、勤続年数によって決まっていて、

 

1~2年    80万円
3~20年  40万円×勤続年数
21年~    800万円+70万円×(勤続年数-20)

 

となってます。ですから

 

A. 勤続年数10年であれば、

40万円 × 10年 = 400万円

 

B. 勤続年数25年であれば、

800万円 + 70万円 × (25年-20年) = 1,150万円

 

が退職所得控除額になります。

 

退職所得の計算をすると、

 

A. 勤続10年で退職金が1,000万円だった人の退職所得は

 

(退職金1000万円 - 退職所得控除 400万円) × 1/2 = 退職所得300万円

 

B. 勤続25年で退職金が2,000万円だった人の退職所得は

 

(退職金2,000万円 - 退職所得控除 1,150万円) × 1/2 = 退職所得 425万円

 

になります。

 

あとは所得税と住民税の簡単な計算をするだけです!

もう少し!

 

⑤ 所得税の計算をしましょう!

 

退職金の所得税は

 

退職所得×税率ー控除額

 

になります。

税率と控除額は、いま計算してもらった退職所得の額で決まります。

 

~195万円                        税率5% 控除額 0円
195万円~330万円        税率10% 控除額97,500円
330万円~695万円        税率20% 控除額427,500円
695万円~900万円        税率23% 控除額636,000円
900万円~1,800万円     税率33% 控除額1,536,000円
1,800万円~4.000万円  税率40% 控除額2,796,000円
4,000万円~                  税率45% 控除額4,796,000円

 

A. 勤続10年で退職金が1,000万円だった人の退職所得は300万円なので、

 

退職所得300万円 × 税率10% - 控除額97,500円 = 所得税額202,500円

 

B. 勤続25年で退職金が2,000万円だった人の退職所得は425万円なので、

 

退職所得425万円 × 税率20% - 控除額427,500円 = 所得税額422,500円

 

になります。

 

⑥ 住民税の計算

 

住民税の計算方法は至ってシンプルで、

 

退職所得 × 10% 

 

です。ですから、

 

A. 勤続10年で退職金が1,000万円だった人の退職所得は300万円なので、

 

300万円 × 10% = 300,000円

 

B. 勤続25年で退職金が2,000万円だった人の退職所得は425万円なので、

 

425万円 × 10% = 425,000円

 

になります。

 

⑦ 退職金の手取額

 

会社が退職金を支払う際には、いま計算した

 

所得税と住民税を引いた後の金額を振り込んできます。

 

なので、手取り額は

 

A. 勤続10年で退職金が1,000万円だった人

退職金1,000万円 - 所得税 202,500円 - 住民税 300,000円 = 手取り額9,497,500円

税金は約50万円

 

 

B. 勤続25年で退職金が2,000万円だった人

退職金2,000万円 - 所得税 422,500円 - 住民税 425,000円 = 手取り額19,152,500円

税金は約85万円

 

4. まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

退職金の税金は優遇されているとはいえ、勤続年数が短かったりすると、案外高額の税金になったりします。

 

しっかり事前に計算して、退職後に備えましょう!

 

退職でトラブってる方や、退職方法で悩んでいる方も、下のプロサラの相談窓口からご連絡下さい。

 

coconala.com

 

今日もお読み頂きありがとうございました!

 

以上、サラリーマン・ウーマンの悩みや不安を解消する!

併せて転職16回。サラリーマン・ウーマン達のコンサルタント

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略してプロサラの阿部でした!