プロフェッショナル サラリーマンのその後⑨ 監獄編

次長は言った

とりあえず、

「先日の台風で葉っぱなどが落ちているので、掃除して下さい」

「他の部署の人達も掃除中です」

(入社初日にイジメか...？)

(オレ、ベトナム行くためにここに来たんだが...)

と、言っても始まらないし、これからどう転がるかわからない状況で

敵は作らない方がいい

「わかりました」

とだけ伝え、秘書室に勝手に席をもらい、

上着を脱いで、ネクタイを外し、スーツの下とTシャツで、外へ

敷地内にはお客様用のプールがあり、ホテルスタッフがホウキで枯葉や木の枝などを掃除していた

私もフラッとその中に入り、掃除を始めた

(オレ、なんでこんなことしてるんだ？)

と思いつつ、汗だくになりながら掃除を続けた。

昼近くになったが、昼飯の食べ方(社食があるのか？売店があるのか？)が分からず、

とりあえずホテル内に戻って売店のパンを食った

入社初日は掃除で終わった

ここで働くことを義務付けられたが通えない

宿泊しようにも着替えがない

「とりあえず帰って、明日から宿泊用の着替えを持ってくる」

と次長なるものに伝え、その日は帰った。

疲れた...
正直疲れた...

今まで、幾度も転職し、多くの会社で出社初日の経験がある私でさえ

こんな扱いを受けたことはなかった

でも、やるしかない

進むしかない

ベトナムに何があるのか分からないが

勝負すると決めたんだ

ここで逃げるわけにはいかない

帰りの田園風景を眺めながら、そう思っていた

しかし

この監獄での戦いが、よもや

2ヶ月も続くとは、

その時は知る由もなかった

折れない心

負けない精神力

立ち向かう勇気

サラリーマンの方、いつでもご相談下さい。

戦わなきゃ、生き残れませんよ